元同僚に自分のADHDについて説明する その2

昨日の記事からの続きです。

私「自分自身がしでかす間違いにしても、実は間違った答えを出す前に皆と同じ正解が頭の中に一度は出ているんですが、でもこうだったらどうなんだ?と、そこから更に深読みしてわざわざ間違った答えの方を選んでしまう。角度で言えば90°で良いところを120°まで行ってしまうみたいな。」

Mさん「それって僕もありますよ。自信がないんですよね。」

私「そうそう。おっちょこちょいの僕がこんなに簡単に出せた答って大丈夫か?と要らないことまで考えてしまうんですよね。でもたまにその要らないことがまさに必要な事だったという場面がある。ADHDの僕は深堀り担当、皆は浅く広く担当というように考えてくれたら楽なんですけどね。そしたら間違い探しも皆で発見した80%と、皆が見逃して僕が見つけた20%を合わせて、間違い探し当て率100%の仕事が出来るじゃないですか。」

Mさん「本来はそうあるべきなんでしょうね。違いを認め合っての連携。」

私「深掘りは時間が長くなりますから、傍目に同じことをしているように見えてたら、時間の長くかかっている方はさぼっているか能力が低いと見えます。それに企業と言うのは大抵が能率主義で合理的に事を進めたいですから、遅巧よりも拙速を選ぶ事が多いですしね。」

Mさん「世の中の多くがその流れですもんね。」

私「そうは言っても、利益主義、合理主義だけでは上手くいかないこともあります。だいたい、心を扱う分野はそうじゃないですかね。そういった分野が利益先行すると大抵はサービスが低下して良くない結果になります。」

Mさん「風小僧(私のブログネームを使わせていただきますね)さんも、長く続いていた仕事があったわけでしょう?」

私「そうですね。高齢者の福祉サービスでデイサービスセンターに勤めていた事がありますが、介護福祉士の資格を持っていたので生活相談員という立場で、スタッフのリーダー役やセンター長のサポートから始まり、最終的には自身がセンター長になりました。」

Mさん「センター長とはすごいですね。」

私「僕のエンターテイメント性とサービス精神が発揮されましたからね(笑)」

Mさん「と、言いますと?」

私「キャラクターを作って扮装して歌ったり、ストーリーテリングをしたり。自分で言うのもなんですが、劇団の先生にも褒められたり、FMDJのコンテストやイギリスのロックバンドQUEENのコンベンションで賞をもらっているレベルですから、そのうえ中途半端なものをするのが嫌いな性格なので、皆さんの受けは良かったですよ(笑)」

Mさん「へ~!そうだったんですかぁ。」

私「あと深読みする癖も功を奏しました。認知症の方などの行動の原因を考える必要がありましたからね。例えば認知症の方はセンターから帰りたがるわけですよ。で、帰宅時間までいてもらわないといけないですから、その方と話をしてひきとめますよね。でも、単に帰っちゃだめとか言っても興奮させたり不安にさせたりしてうまくいきません。そういった方々の気持ちに沿って話をして、認知症であってもその人の内面世界はその人にとっては今現在の事実ですから、その人の世界に一緒にお付き合いしての上で話をしないとこちらの話を聞き入れてくれないです。」

Mさん「深いなぁ~」

私「そういったところで、その方の世界を推測するのに自分の深読みの性質や、ADHDの特性である次々と色んな考えが浮かぶというのが活きたのだと思います。」

私「決して自慢話をするつもりはないですが、結果として、私の前任センター長が低迷させてしまったセンターの売上(このセンターは株式会社運営でした)をV字回復できましたので、利益先行の目をも納得させることが出来たのはひとつの成功だと思います。」

Mさん「適材適所だったんですね」

私「そんな私が今はでくのぼう扱いですわ(笑)この人生、謙虚さを失わずに生きれますよ(笑)」

と、まあ以上、そういうことで私にとってADHDは贈り物のようにも捉えることが出来るものです。

ADHDと言っても様々な現れ方や悩みがあるので、あくまでこれは私という一人の人生に起きたひとつのADHDのパターンです。

ただ、たくさんいる人の中には私の話に近い方もいるでしょうから、少しでも何らかの参考になれば嬉しく思います。


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