生まれ変わり 大事なのは今ここ

産婦人科クリニックの院長である池川明さんと中部大学教授の大門正幸さんとの共著である「人は生まれ変われる。(ポプラ社)」という本の帯に

「生まれ変わり」はあると思いますか?

ある43%

ない33%

わからない24%

とありました。

意外と肯定派が多いのだなと感じました。

勿論、肯定も否定もどちらも前提としては「分からない」なのですが、その上でどう「思う」かの回答です。

これは宗教やスピリチュアルの影響もあるでしょうが、ブライアン・ワイスや故エリザベス・キューブラーロスなどの心理学系の博士らによる著書が前世というものを一般に浸透させたのが大きいのではないかと思います。そして私が上記で紹介した著者のような医学博士や大学教授などにも肯定派がいらしゃるのでその影響も大きいでしょうね。

とは書いたものの、実は生まれ変わりがあるかどうかを今日は書きたいわけではないのです。

ある意味生まれ変わりと言えるかも知れませんが、過去にとらわれる事はやめませんか?という話です。

過去に犯した過ちというものはどうしても自責の念にかられやすいものです。そして、年齢を重ねて初めて自分の犯した罪深さに気づくこともあります。真面目な人ほど後悔し自分を責めます。

でも自責の念は自己満足でしかないです。それ以外に何か効果がありますか?

過ちを犯したことに気づいたということは、少なくとも気づいていなかった頃の自分よりは成長しているわけです。

いたずらに罪の意識に苦しむのではなく、本気で二度と同じ過ちを繰り返さない自分に生まれ変わる気持ちになることが本当の償いであり、犯した過ちにさえ意義を与えるのではないでしょうか?

生まれ変わる気持ちと書きましたが、冒頭では本当の生まれ変わりについて書いたわけです。普通は生まれ変わったなどという前世の記憶などはないものです。

私の友人の息子は生まれた時の事は覚えていましたが、前世の記憶まではなかったです。私も私の息子も生まれた時の記憶すらありませんでしたが、そういった人の方が大半でしょう。

生まれ変わりがあるというのを前提で話をすれば、前世の記憶は不要だから覚えていないのでしょう。

私が思うに前世での記憶は覚えていなくても、魂に刻まれるような思いや体験をしたものは今世でその人の好みや癖、特技、性格などに反映されるのではないかと言う事です。

きっと前世の記憶があると今世でリセットして前に進むという事の支障になるのではないでしょうか。

天真爛漫な子供も、もし前世の後悔の念を持って生まれてきていたらどうでしょう?きっと翳のある子供になりエネルギーも半減し、成長を含めた様々な可能性をせばめてしまうのではないでしょうか。

人間は失敗を前提に生まれてきたのですから、そして失敗は成長の前段階として必要な通り道なのですから、生まれ変わった気持ちになって歩むなら、本当の生まれ変わりと同じように過去の事にとらわれないことが良いと思います。それは自分を許す事であり、同じように過ちを犯してしまう他人を許せることにもつながります。

そして他人を許せたとき、また自分の心が楽になる事に気が付くかと思います。いい循環が起こり始めます。

自分を責めると、同じような他人を責めてしまいがちで悪循環です。

もう過去にとらわれた自責の念というメリットのない自己満足はやめにして、本気で生まれ変わる(転生という意味ではなく)という選択をしませんか?

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