ADHDの認知とワンピース

最近、職場での私に対する上司の対応が微妙に変わってきました。ミスをした時に以前ほどガミガミ言わなくなってきた様なんです。

これも、捉え方次第ってところはあるのですが、やはりここはポジティブに受け止めます。

反対に一番ネガティブなのは、もう匙を投げられた、見捨てられたと捉える事です。言われているうちがハナだよって言うあれです。こいつは何を言っても無駄やと、お疲れになってしまわれた。でもその可能性は低いです。作業の早い人のやり方を見て、取り入れられる所は取り入れられるようにとその為の時間と機会も作ってくれましたから。見捨てた人間にその様なデラックスなフォローはしてくれないでしょう。匙をなげていたら退職させる方への誘導が強くなるだけだと思います。

もうひとつは逆流性食道炎のせいで10キロ以上体重が減った私の容貌を見て、ヤバいと感じ始められたのかも知れません。ストレスの影響は胃腸に一番現れますからね。上司は私が逆流性食道炎で、服薬していることも知っています。ご自身もたまに胃液が上がり喉が痛くなることがあるらしいですが、薬を飲むほどではないそうです。私は服薬をやめると胸やけがチリチリと始まりますので、食道がんがこわくてやめれません。

あと一つは栗原類さんの様に発達障害をカミングアウトする有名人の方々のおかげでテレビでも発達障害の番組を目にすることが多くなってきたので、それらを目にして何か思うところがあった可能性もあります。それらの番組があった翌日頃からなんとなく雰囲気が変わったような気がするのです。テレビでは発達障害の人が世界をどの様に捉えているのかということがイメージ動画と共に流され、健常者の出演者の方々は「そうだったのか」との気付きを漏らされていました。

もし上司もたまたまその番組を観ていたら同様の気付きを得られていた事でしょう。そしてそれは私の状態とも辻褄の合うものでしたから、上司は「そういうことか」と思ってくれた可能性は高いでしょう。だとしたら、本当にありがたいことです。

ADHDの私自身もADHDの事を知って「そうだったのか」と思ったぐらいですから、そのような障害を持っていない人がADHDの人に対して「なんでやねん」と理解に苦しみ、苛立ってしまうのは当然だと思います。

仕事場でなければ天然ボケは愛嬌や癒しになりますが、仕事場では仕事を滞らせ洒落になりませんからね。

仕事の遅い人にはそれなりの理由があり、解決すべきはその理由であるのですが、殆どの人はその理由をそれぞれの先入観でもって決めつけてしまいます。

仕事が遅い事も障害と知れば理解がし易いと思いますが、障害ではなく、ただ「そういう人」という目で見ると途端にイラついてしまうわけです。

でも障害だったら仕方がないというわけでもありません。「そういう人」達も決して怠けているわけではなく、早く出来ない人なんです。

そういった基準の行動スピードが遅い人というのは絶対います。

発達障害への取り組みがそういったADHD(ADD)ではない、ADHD(ADD)的な「そういう人」達への問題解決にも今後繋がっていく様な気がします。

昔は良かったという言葉もありますが、その反面人間の歴史は違いを認め合い、違いを活かせる社会へと少しずつ歩を進めてきているような気がするのです。

また時代の流れは正義の欺瞞にも敏感になり、昔は単純な勧善懲悪だった漫画・アニメ・特撮も、今では悪側の立場も正義側の立場もしっかり描くものが多くなった様な気がします。

主人公は正義の味方、敵は悪の化身とした単純な勧善懲悪の月光仮面などを見て育った世代と、主人公と敵対する登場人物にも主人公サイドと同様にしっかりとした背景や立場、敵なりの正義、人間性、争う理由などを描いているワンピースやNARUTOなどを見て育った世代では人の多様性に対する捉え方や考え方が違ってくるのかもしれないですね。

これからの子どもたちが作る未来、そういう意味では楽しみです。

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