一昔前、と言うかかなり昔の話ですが、今もYOUTUBEなどでアップされている稲川淳二さんの実話風怪談に「生き人形」というのがあります。その人形に関係した人たちが次々と不幸に見舞われ、人形自体も髪が延び、顔がまるっきり変わってしまったという様な内容でした。ご本人も脚色を認めてはいますが、まるっきりの作り話でもないとのこと。
とても怖い話だったのですが今日スーパーで「生き人形」ならぬ「生きくらげ」というのを見つけてしまい、その怪談のトラウマからか「生き」という字に敏感に反応し一瞬身体が固まってしまいました。
気を取り直し「何故こんなものを売っているのか?生きてるくらげで何をするのか?くらげの活け造りにでも使うのか?」などと頭の中を様々な考えが瞬時に湧き起こり始めました。
そして近づいてよく見ると、私はまたしても自分のADHDらしさを自覚する羽目になりました。
はい。それは「生き くらげ」ではなく、「生 きくらげ」つまり生のきくらげだったのです。
きくらげの「き」だけが「くらげ」の方の段ではなく「生」の方に高さが合っているので余計に「生き」と見えてしまったわけです。
手に取ってみると中のものは黒っぽいですし、くらげと違うのは一目瞭然でございます。
以前にも聞き間違えの話で書いた様に、ADHD故でしょうか、私の頭は瞬時にそれなりに辻褄を考え出してしまうので、自分で自分をひっかけてしまうような時があるのです。
しかし、くらげの活け造りって船盛りかなんかで実際に出されても気持ち悪くて食べられないでしょうね。スライムの活け造りと言っても差し支えないでしょう。ドラゴンクエストのゲーム中の特産品として登場させるのにも無理がある発想です。
特産品と言えば、今日三重県の名張市にある名勝「赤目四十八滝」に親子三人で行ったところ、このような名物店を見かけました。
これは、そのまま素直に解釈して良いネーミングなのか、素直に解釈すると自分が恥をかく罠ネーミングなのかと一瞬考えてしまいますが、小1の息子は素直にケラケラ笑っていました。
写真の左端近くの壁にも「名前で笑って食べて満足」と書いた紙が貼ってあるように笑いを誘っているのは間違いないです。
そうなると気になるのはそのネーミングの由来です。いくら笑いを誘う為だからと言って、理由もなく下ネタで惹きつけるなんて強引な手法はいただけません。そんなことをしたら、世の中なんでもありになってしまいます。
という事で、店のおばちゃんに名前の理由を聞いてみました。
この「へこきまんじゅう」材料がさつま芋なんです。さつま芋を食べると、屁が出るのがお約束。だからこのまんじゅうも食べると屁が出る。へこきまんじゅう。
シンプルにして否定のしようがない理由でございました。そしてなんと「へこき」は登録商標にさえなっているとのこと。味もまんじゅうと言うよりスイーツと言った方が良いほどの美味。
なので「へこきまんじゅう」の別バージョン「金のへこき(つぶあん)」「銀のへこき(白あん)」「へこきっ茶(抹茶あん)」「へこき姫(りんご一切れ入り)」「へこきち(クリームチーズ&クランベリー)」など全て登録商標ということになります。
さつま芋を食べなくてもよく音を鳴らす私は、いくら息子から「へこき父ちゃん」と言われていても、もはや登録商標に登録できない事を知り、善は急げだなぁと改めて痛感しました。
すみません。痛感してません。